進路指導の現場を取材すると、地方の教育現場で交わされる悲痛な現実が浮かび上がってきます。地方有力進学校の進路指導主事は次のように打ち明けます。
「文部科学省の高校生の進路希望状況まとめでは、生徒本人の7割以上が『四大進学』を夢見ています。しかし、三者面談の席で保護者から『うちは国公立に落ちたら浪人も東京の私大も無理。地元の専門学校か公務員試験に切り替えてくれ』と宣告され、涙を呑む生徒を毎年のように見てきました。地方の教育格差とは、学力ではなく家庭の財力と立地の問題なのです」(東北地方・県立高校教諭)
さらにSNSやネット掲示板上でも、現役高校生やその保護者による切実な投稿が溢れています。
- 「実家暮らしでMARCHに通える東京の子と、家賃月8万払わないと通えない自分。同じ学力でもスタートラインが違いすぎる」(地方在住受験生の投稿)
- 「地方公務員の初任給と学費ローン返済を考えると、奨学金を400万円借りてまで東京のFランク私大に行く経済的メリットが見出せなかった」(20代・地方在住社会人の手記)
若者が東京へ流出し、そのまま現地で就職して戻らない地方流出と東京一極集中の影響は、地方自治体の存続基盤そのものを揺るがしています。高等教育機会の格差は、単なる進学の問題を超えて、日本の人口動態と地域経済の空洞化に直結しているのです。