錣山親方の60歳、曙さんの54歳、先代井筒親方の58歳など、大相撲関係者の訃報に接するたび、世間からは「なぜ相撲界の指導者はこれほど早く亡くなってしまうのか」という疑問の声が上がります。
この背景には、過酷な勝負の世界と力士特有の身体的負荷が深く関係しています。土俵で戦うために極限まで増量された巨体は、心臓をはじめとする循環器系に日常的に強い負担をかけ続けます。特に糖尿病、高血圧、睡眠時無呼吸症候群は多くの力士が直面する代表的な健康リスクであり、これらが長年蓄積することで動脈硬化や心不全の引き金となります。
現役引退後は稽古による運動量が激減するため、体重管理がより難しくなる傾向があります。日本相撲協会も近年、所属親方や現役力士への定期健康診断の厳格化や管理栄養士による食事指導など、メディカルサポート体制の強化を急速に推し進めています。