大谷直子の経歴プロフィールを振り返ると、その始まりは極めてドラマチックでした。1950年4月3日に東京都で生まれた彼女は、都立高校在学中、岡本喜八監督の目に留まり映画『肉弾』(1968年)のヒロイン・少女役に大抜擢されます。当時まだ10代でありながら、砂浜での大胆なヌードシーンを堂々と演じ切り、鮮烈な銀幕デビューを飾りました。
翌1969年にはNHK連続テレビ小説『信子とおばあちゃん』のヒロイン・信子役に抜擢され、一躍お茶の間の人気者となります。当時の若い頃の大谷直子は、可憐で芯の強い「国民的清純派女優」としてのパブリックイメージを確立しました。
しかし、本人は固定化された清純派の殻に安住することを望みませんでした。「綺麗に映るだけの女優では終わりたくない」という強い情熱から、敢えてリスクを伴う大胆な役柄や体当たり演技へ意欲的に挑み、過激な役柄も厭わない本格派へと自らの足で脱皮していったのです。