館内に足を踏み入れてまず目を奪われるのが、大分が生んだ巨匠たちの圧倒的な存在感だ。江戸時代から脈々と受け継がれてきた豊後絵画の豊かな地壌。その文化的な系譜を背景に、近代日本画の表現を極限まで高めたのが福田平八郎である。彼の作品に見られる斬新な構図と澄み切った色彩美は、今なお観る者の心を揺さぶって離さない。
一方、深邃な精神性と静謐な美を追求した高山辰雄の作品群もまた、この美術館の核を成す重要なピースだ。色面の重なりから漂う独自の静寂は、慌ただしい日常を忘れさせ、自己との対話へと導く力に満ちている。伝統的な日本画の枠組みを超えた表現力に没入できる贅沢は、まさにここだけの体験と言えるだろう。