過酷なバラエティ番組での体当たりロケ。それが彼女の主戦場だった。泥にまみれ、激しいアクションも嫌な顔一つせずこなすプロ意識の裏で、彼女の心身は確実に磨耗していた。度重なる流産という深い傷。命を授かることの厳しさと向き合う中で、彼女が選んだのは「仕事を一切休んで妊活に専念する」という前代未聞の決断だった。
売れっ子芸人がキャリアの頂点で休業するリスクは計り知れない。だが、夫である放送作家の鈴木おさむと共に歩むと決めた夫婦の絆が、彼女の背中を強力に押した。言葉で言うほど容易ではない日々。何度も打ち砕かれそうになる希望を抱き締めながら、二人は前だけを見つめていた。