異国の地で終身刑を遥かに超える重罪人として収監された村西とおる。この絶対絶命の危機を打開するために動いたのが、日本のアダルトビデオ業界関係者と米国のトップクラスの法廷弁護士チームでした。
まず問題となったのが身柄解放のための保釈金です。裁判所が提示した保釈保証金は100万ドル(当時の為替レートで約1億3000万円)という破格の金額でした。村西が率いる制作会社「ダイヤモンド・映像」の関係者や支援者が資金を工面し、小切手を法廷に差し入れることで電撃的な保釈が認められました。
その後、弁護団は米国刑事司法の根幹である司法取引(Plea Bargain)の交渉を開始。悪質な意図をもった児童搾取組織ではなく、言語の違いや現地コーディネーターの身元確認ミスに起因する過失であった点を法理的に主張しました。最終的な裁判の判決結果として、重罪部分の多くは取り下げられ、不法就労およびビザ管理違反等の軽罪を認める形で多額の罰金刑を納付。村西は長期の実刑収監を免れ、国外退去処分(米国の入国拒否処分)となって日本への帰国を果たしました。