村井氏の手法の中核にあるのは、国土地理院が日本全国約1,300カ所に設置している電子基準点(GNSS)の公開データだ。この超高精度な位置情報を独自アルゴリズムで24時間スクリーニングし、地表面の異常な上下動や水平方向の歪みをあぶり出す。これが「MEGA地震予測」の根幹をなすテクノロジーである。
着目するのは単一の観測点ではない。近隣の複数点が同時に異常な沈降や隆起を示し、その後に静穏期を経て再び急激な変位を見せるパターンを「地震の前兆」と捉える。地球の表層で発生する地殻変動を多角的にプロットし、歪みが極限に達したエリアを危険ゾーンとして指定する仕組みだ。宇宙からの視線で列島をミリ単位でスキャンし続ける作業は、従来の地下構造モデルに基づくシミュレーションとは根本的に思想が異なる。