格闘家とタトゥーを巡る議論において、避けて通れないのが各団体の「出場・露出規制」の問題だ。世界最大の団体であるUFCでは、タトゥーに関する規制は基本的に存在しない。むしろ個性を際立たせるプロモーションの一環として自然に受け入れられてきた。
対照的に、日本のRIZIN Fighting Federationをはじめとする国内団体では、かつて地上波テレビ放送の自主規制ルールに配慮し、ファンデーションテープでの保護やラッシュガードの着用が求められるケースが存在した。コンプライアンスを最優先する日本特有の事情が背景にあったためだ。
しかし、視聴環境の主軸が地上波からABEMAやU-NEXTといったネット配信・PPV(ペーパービュー)市場へとシフトしたことで、流れは決定的に変わった。超RIZINなどのビッグイベントに象徴されるように、選手のありのままの姿や表現を尊重する演出が一般的となり、2026年現在では過剰な隠蔽を行わずにリングに上がることが広く認められるようになっている。