麻実れいの宝塚時代を語る上で欠かせないのが、トップ娘役・遥くららとの黄金コンビです。星組から雪組へ組替えとなり麻実の相手役を務めた遥くららは、華やかな美貌と確かな演技力を誇り、二人が並んだときの絵画のような美しさは劇団史上最高峰と称されました。
代表作の一つである『風と共に去りぬ』では、麻実れいがレット・バトラーを、遥くららがスカーレット・オハラを熱演。激動の南北戦争を舞台にした大人の愛憎劇を、宝塚屈指のドラマティックなスケールで描き出し、記録的な大ヒットを記録しました。麻実が演じたレットの包容力と男の色香は、歴代の再演陣と比較しても今なお屈指の完成度と絶賛されています。
さらに、悲劇の皇太子ルドルフと男爵令嬢マリーの許されぬ愛を描いた『うたかたの恋』では、麻実れいの気品あふれる貴族的な佇まいと哀切の演技が極致に達しました。甘美でありながら死の影を纏う二人のデュエットやラストシーンは、宝塚歌劇の美学を具現化した奇跡の瞬間として語り継がれています。