気候変動や海洋環境の変化に直面する水産業において、カニ資源の有効活用は急務の課題だ。従来は輸送時の品質維持が難しかった生の蟹味噌だが、急速冷凍や新真空技術の進歩によって、獲れたての鮮度と風味を遠方まで届けることが可能になった。
中でも水産大手の日本水産株式会社をはじめとする先進企業は、中腸腺の旨味成分を抽出・安定化させる高精度な加工技術を確立。これにより、外食産業におけるメニュー開発が飛躍的に進んだ。高級寿司店や居酒屋にとどまらず、イタリアンレストランでの「かにみそトマトクリームパスタ」や、フレンチでのソース利用、さらには居酒屋チェーンでのピザの隠し味など、和洋の境界を超えた新たな食体験が広がっている。