現地を歩いてまず驚かされるのは、伝統的な芋菓子を大胆に再解釈した進化系スイーツの台頭だ。川越名物のサツマイモを極限まで薄くスライスして揚げたチップスに、芳醇な自家製トリュフバターを絡めた逸品や、注文を受けてから目の前で香ばしく炙る生スイートポテトタルトなど、五感を刺激する仕掛けが満載だ。
「見た目の華やかさだけでなく、素材本来の滋味をどこまで引き出せるかにこだわっています」と語るのは、新進気鋭のスイーツスタンドを切り盛りする若きパティシエ。さらに横丁の奥まった路地へ足を踏み入れると、ひっそりと佇む隠れ家的な自家焙煎珈琲店が姿を現す。深煎り豆のドリップ珈琲と濃厚な川越抹茶のガトーショコラによるペアリングは、知る人ぞ知る極上の味わい。表通りの喧騒から一歩入るだけで、静謐で上質な空間が広がるのもこのエリアならではの魅力だ。