インターネット上の掲示板やSNSでは、「川豊の鰻はどこ産なのか」「本店の味は別館と違うのか」といった議論が頻繁に交わされています。長年蓄積された現場情報と公表資料から、その真偽を紐解いていきます。
まず鰻の産地についてですが、「特定の県名ブランドだけに固執しない」というのが川豊の真の流儀です。同店では年間を通じて、愛知県三河一色産、鹿児島県産、宮崎県産、静岡県産など、国内屈指の産地からその時々で最上級の活鰻(生きた鰻)を仕入れています。何より重要なのは、成田の地に引き込まれた良質な地下水を用い、数日間かけて徹底的に「泥抜き・締め」を行う工程です。この徹底した水晒しにより、川魚特有の臭みが完全に消え去り、脂の純度だけが引き出されます。
もう一つの大きな誤解が、「川豊別館(成田市東町)」との関係性です。一部で「別館は本店の廉価版ではないか」といった声が見られますが、これは完全な誤解です。両者の実質的な相違点は「ターゲット層と設備環境」にあります。
本店は国の登録有形文化財にも匹敵する築100年を超える木造3階建ての純和風建築であり、急な階段や畳敷きの広間、相席上等の賑わいを含めた「歴史情緒」そのものが商品となっています。一方の別館は、約60台収容の大型無料駐車場を完備し、椅子席や広々とした個室、会席料理や一品料理を備えた現代的かつバリアフリーな大型和風レストランです。提供される蒲焼の焼き技や秘伝ダレは同一の系譜であり、高齢者同伴や車移動、接待利用においては別館の方が圧倒的に快適に過ごせる設計になっています。
また、会計システムにおける盲点として「支払い方法」が挙げられます。川豊本店は店頭で先に食券を購入する前金制を採用していますが、現在は現金のほか、VISA・Mastercard・JCBなどの各種クレジットカード、PayPayをはじめとする主要QRコード決済、交通系ICカードに幅広く対応しています。かつてのような「現金決済のみ」という制限は緩和されているため、キャッシュレス派も安心して利用できます。