沖縄において、告別式の日程や場所を把握するための最重要ツールとなっているのが、地元紙である『沖縄タイムス』と『琉球新報』の朝刊に掲載される「おくやみ欄(訃報広告)」です。
本土では著名人や大企業の役員などを除き、個人の訃報が一般紙に大々的に載ることは稀ですが、沖縄では一般の家庭でも新聞社におくやみ広告を出稿するのが一般的な習慣となっています。毎朝、朝刊のおくやみ欄を隅々までチェックし、親戚、同窓生、取引先の親族、地域の知り合いの訃報がないかを確認することが県民の日常的なルーティンとして定着しています。
おくやみ欄には、故人の氏名・年齢・住所だけでなく、喪主をはじめ「長男、二男、長女、親族一同」の名前、勤務先や所属団体、告別式の会場、受付時間などが極めて詳細に記載されます。参列者は新聞紙面を確認したうえで、事前連絡なしに直接会場へ足を運ぶのが基本の流れです。近年では各新聞社が運営する公式ウェブサイトの「おくやみ情報」を活用し、スマートフォンから葬儀日程を確認するスタイルも急速に普及しています。