二人の演技スタイルは、対極にあるようでいて、根底では深く繋がっている。宮崎あおいの演技は「引き算の美学」だ。過剰な説明を排除し、ただ佇むだけでそのキャラクターの背景にある人生を感じさせる。カメラが彼女の瞳を捉えた瞬間、観客は言葉以上の感情を受け取ることになる。
対して、二階堂ふみは「足し算と掛け算のダイナミズム」を得意とする。役柄の感情を限界まで増幅させ、共演者やスクリーンの空気を一変させる爆発力がある。この静と動、水と火のようなコントラストが、一つの作品の中でぶつかり合う時、どのような化学反応が起きるのか。映画関係者たちも固唾をのんで見守っている。