お弁当のおかずとして半世紀以上にわたり定番の座を譲らない赤ウインナー。高級な粗挽きポークウインナーをお弁当に入れると、時間が経ったときに白い脂が固まり、口当たりが重くなってしまった経験はないでしょうか。ここに、赤ウインナーのお弁当おかずが今なお最強と呼ばれる科学的な理由が隠されています。
食肉加工メーカーの開発関係者への取材によると、赤ウインナーの多くは豚肉や鶏肉に加えて魚肉(タラなど)を練り込んだハイブリッド構造を採用しています。純粋な豚脂肪は融点が約33〜46度と高いため室温で固化しやすいのに対し、魚肉のすり身と植物油をブレンドした生地は冷めても脂が固まりにくく、しっとりとしたソフトな弾力を保ち続けます。これが「冷めても美味しい決定的な理由」の物理的真相です。
さらに調理科学の視点から言えば、炒める際に表面の天然色素コーティングが熱によって適度に脱水され、薄いパリッとした被膜を形成します。この皮膜が内部の水分とジューシーな旨味を外へ逃がさないバリアとなり、調理後数時間が経過してもパサつきを一切感じさせない持続力を生み出しているのです。