「少し柔らかくすればいいのに」という消費者の声は、当然メーカー側にも届いているはずだ。しかし、井村屋が頑なに製法を変えないのには、深い理由がある。それは、原材料への徹底したこだわりだ。あずきバーの原材料は、砂糖、小豆、水あめ、コーンスターチ、そして食塩のみ。乳化剤や安定剤といった添加物は一切使用していない。
添加物を使わずにあずきの風味を最大限に引き出そうとすると、どうしても水分量が多くなり、凍らせたときにガチガチになってしまう。つまり、あの暴力的な硬さは、私たちが安心して美味しいあずきを食べられるようにという、井村屋の「誠実さ」の裏返しなのだ。2026年現在も、この伝統のレシピは頑なに守り続けられている。