日々の授乳スタイルによっても便の性状や色調の傾向は異なります。母乳と深緑のうんちの関係を見ると、母乳栄養の赤ちゃんは腸内にビフィズス菌などの善玉菌が多く優勢になり、腸内環境が弱酸性に保たれやすい傾向があります。そのため、腸管の動きや酸化の条件が揃うと鮮やかな緑色や深緑色の便が出やすくなります。
一方、粉ミルクと濃い緑色のうんちの組み合わせも臨床現場で頻繁に確認されています。近年の育児用粉ミルクは乳児の発育に必要な鉄分やミネラルが母乳に近い水準で強化されており、この微量成分が腸内細菌や胆汁色素と反応して暗緑色や深緑色を呈することが知られています。完全ミルク育児や混合育児の家庭において、黄色よりも深緑に近い色合いが日常的なベースカラーになる赤ちゃんも珍しくありません。
おむつを替える際に緑色の便の中に白いつぶつぶが混ざっているのを見て、寄生虫や消化器の異常ではないかと不安を募らせる声もあります。この赤ちゃんうんち深緑つぶつぶの正体は、消化しきれなかった母乳や粉ミルク中の脂肪分やカルシウムが凝固した「石鹸化物(カルシウム石鹸)」です。胃腸が成長途上にある乳児期には極めて頻繁に見られる無害な現象であり、赤ちゃんの機嫌が良く体重が順調に増えていれば何ら治療を要するものではありません。