2001年度後期に放送された連続テレビ小説『ほんまもん』で、池脇千鶴は主人公・山中木葉役を熱演した。京都の料理人を目指す一途なヒロインの姿は、日本全国の朝の食卓に深い感動を届けた。朝ドラヒロインとしての彼女は、従来の爽やかさや健気さだけでなく、人間の泥臭さや情熱を見事に表現してみせた。
当時の撮影現場を知る関係者からは、10代とは思えぬ集中力と役に没入する姿に驚嘆の声が上がっていたという。妥協を許さない制作陣との緊密なやり取りのなかで、毎話の長尺なセリフを完璧に消化するだけでなく、料理の作法や立ち振る舞いまで徹底して身につけた舞台裏の努力は有名だ。NHK総合の朝8時というタイムスロットで、彼女が体現した真真迫るヒューマンドラマは、今も連続テレビ小説の名作として語り継がれている。