池井戸潤映画の醍醐味は、日本映画界を代表する実力派キャストがスクリーン上で繰り広げる凄まじい演技バトルにあります。
『空飛ぶタイヤ』では、当時TOKIOのメンバーとして第一線を走っていた長瀬智也が、泥臭くも一本筋の通った運送会社社長を熱演。対峙する自動車メーカーの冷徹なカスタマー戦略課長をディーン・フジオカ、被害者側の銀行員を高橋一生が演じ、三者三様の正義が交錯する重厚なアンサンブルを作り上げました。さらに深田恭子、岸部一徳、笹野高史らベテラン勢が脇を固め、物語に圧倒的な説得力を与えています。
一方、『七つの会議』のキャスト陣はまさに「顔面凶器」と称されるほどの重厚感です。主演の野村萬斎をはじめ、香川照之、及川光博、片岡愛之助、北大路欣也など、日曜劇場でおなじみの看板役者たちが集結しました。企業の論理と個人の良心の間で葛藤するサラリーマンたちの心理戦が、劇場のスクリーンいっぱいに広がるド迫力のクロースアップ映像で描かれます。ネタバレを避けて見どころを挙げるならば、「会議室という密室で繰り広げられる怒号と沈黙のコントラスト」は鳥肌モノの緊迫感を放っています。