この騒動に最も神経を尖らせたのは、池江の所属先である株式会社ルネサンスと日本水泳連盟だった。未成年かつ重篤な病と闘う選手を守る立場として、科学的根拠のない治療法に依存しているかのような誤解を解くことは急務であった。
所属先は当時、科学的根拠に基づく正規の医療を最優先している姿勢を徹底して強調した。競技団体としても、スポンサー企業やファンへの説明責任を果たしつつ、過激化する取材攻勢から選手を隔離する防波堤の役割を担った。このときの迅速かつ冷静な危機管理対応が、後のスムーズな競技復帰への環境整備につながったといえる。