これまで「透明感=ブリーチ必須のアッシュ系」と刷り込まれてきた多くの人々を驚かせているのが、赤茶髪色ブリーチなしの仕上がりの美しさです。なぜブリーチを経由せずに、濁りのないクリアな質感が生み出せるのでしょうか。
その科学的根拠は、日本人をはじめとするアジア人の毛髪内部に多く含まれる「ユーメラニン(黒褐色)」と「フェオメラニン(黄赤色)」の比率にあります。アッシュなどの寒色は地毛の赤みと補色(反対色)の関係にあるため、赤みを完全に打ち消すために強い脱色剤が必要となり、髪の骨格を破壊しがちでした。一方、赤茶系カラーは髪が元々保持しているメラニンと調和するため、余計なメラニン破壊を最小限に抑えながら、染料を毛髪内部にしっかりと定着させることができます。
現在サロンで主流となっている赤茶髪色透明感カラーレシピの代表格が、8〜9トーンのライトブラウンを土台に、高彩度なチェリーピンクと微量のバイオレット(紫)を掛け合わせた調合です。バイオレットを10〜15%隠し味として投入することで、自毛特有の野暮ったいオレンジ浮きを抑え、ガラス細工のように光を透過する深紅のクリアブラウンが完成します。