チェルシーが半世紀以上にわたって愛された理由は、味の良さだけに留まりません。日本の広告史・パッケージ史に刻まれた卓越したブランディングにありました。
作曲家・小林亜星氏が手掛けた名CMソング「明治チェルシーの唄」(「あなたにも チェルシー あげたい」のフレーズ)は、アグネス・チャン、PUFFY、CHEMISTRYなど時代を代表するアーティストによって歌い継がれ、世代を超えた共有体験として日本人の記憶に深く刻まれました。
また、黒を基調にスコットランドの花をモチーフにしたグラフィックは、当時の駄菓子や飴のパッケージとは一線を画す洗練された英国情緒を醸し出していました。チェルシーは単なる飴を超えて、「誰かに分け合いたくなる優雅なギフト」という特別な価値を日本の菓子文化に根付かせた先駆的存在だったのです。