「正直、読んだ後は自己嫌悪に陥る。でも、新作が出ると買ってしまう」――都内に住む30代の女性会社員は、匿名を条件にそう明かした。彼女がスマートフォンに費やす月額のマンガ代は、いまや2万円を超えるという。
この「嫌なのに見てしまう」という心理は、脳科学的にも説明がつく。恐怖や不快感を感じたとき、脳内ではストレスに対抗するためにエンドルフィンやドーパミンといった快楽物質が分泌される。ジェットコースターに乗る恐怖が快感に変わるのと同じシステムだ。読者は無意識のうちに、その脳内麻薬の放出を求めて、より強い刺激へと手を伸ばし続けている。