この宿の最大の武器は、何と言っても西日本最大級の広さを誇る大露天風呂「翠明の湯」だ。男女各7つの湯船が渓谷に沿うように配置され、総面積は約1,500平方メートルにも及ぶ。湯船ごとに異なる景色が広がり、まるで森の中を回遊しているかのような錯覚に陥る。
驚くべきは、そのロケーションと設計の妙だ。すぐ眼下を流れる石手川のせせらぎが天然のBGMとなり、見上げれば遮るもののない空と、季節ごとに色を変える山肌が迫る。秋には燃えるような紅葉、冬には澄んだ空気の中に立ち上る白い湯煙。湯に浸かりながら自然と一体化する感覚は、都市部のスーパー銭湯や人工的なスパでは決して味わえない、本物のアウトドア体験だ。