10月、スウェーデンからの吉報が届くたび、韓国の主要メディアのトーンは一気に沈む。「ノーベル賞症候群(シンドローム)」と呼ばれる現象だ。東亜日報や朝鮮日報といった保守系紙から、進歩系のハンギョレまで、論調の差こそあれ、底流にあるのは焦燥感である。
「日本はすでに20人以上の自然科学部門受賞者を輩出しているのに、我が国はなぜゼロなのか」。この問いが、毎年秋の定番フレーズとなった。市民の反応も複雑だ。SNS上では「素直に素晴らしい」と称賛する声がある一方で、「国力や技術力では追いついたはずなのに、なぜ基礎科学ではこれほど差があるのか」という落胆が広がる。