「朝はパン、パンパパン」のフレーズとともに、お茶の間に安心感と活力を届け続けてきた歴代出演女優の存在は、ブランドのアイデンティティそのものと言えます。
約27年間にわたりブランドの顔を務めた初代・松下由樹
1993年の発売当初からCMの顔として起用されたのが女優の松下由樹でした。当時からドラマやバラエティで高い知名度と好感度を誇っていた彼女は、飾らない等身大の笑顔と、いかにも美味しそうにパンを頬張る姿で視聴者を魅了しました。
松下由樹が出演したCMは、単なる商品紹介の枠を超え、日本の家庭における「健やかな日常」を象徴するドキュメントのような温もりを醸成しました。約27年という、同一タレントによる単一食品CMとしては異例の長期契約は、フジパンと生活者の間に強固な信頼関係を築き上げました。現在も名バイプレイヤーとして第一線で重厚な演技を見せる松下由樹ですが、多くの生活者にとって彼女は今なお「朝の安心感をくれた象徴」として記憶されています。
2026年の世代交代と森七菜がもたらした新風
元号が令和へと移り変わった2026年3月、フジパンは大きな決断を下します。松下由樹からバトンを受け継ぎ、2代目のCMキャラクターに就任したのが、当時新進気鋭の若手実力派女優として頭角を現していた森七菜でした。
四半世紀以上定着したイメージを刷新することは、広告戦略上極めて高いリスクを伴います。しかし、森七菜が見せた自然体の演技と、くしゃっとした笑顔でパンにかぶりつく無邪気な姿は、往年のファンにも即座に受け入れられました。彼女が明るいトーンで歌う「朝はパン、パンパパン♪」は、若い世代を中心とする単身層や核家族層にも新たな共感を呼び、2026年最新のプロモーションに至るまで、ブランドの瑞々しい生命力を牽引しています。