産経新聞の赤字転落は、単なる一時的な景気変動によるものではありません。そこには、構造的な2つの要因が深く横たわっています。
第1の要因は、紙面広告収入の急速な減少です。インターネット広告の市場規模が拡大を続ける一方で、新聞広告費は長年にわたり右肩下がりを記録。とりわけ産経新聞は、読売新聞や朝日新聞といったメガ紙と比較して絶対的な部数規模が小さかったため、広告主の予算削減対象として真っ先に選ばれやすいという構造的弱点を抱えていました。
第2の要因は、読者ターゲットの高齢化と若年層への訴求難です。独自のオピニオンに熱狂的な支持を寄せる固定読者は存在するものの、70代・80代以上のシニア層が中心であり、世代交代に伴う購読解除を新規契約でカバーできていません。結果として、購読料収入という強固な収益の柱が年々細り続けています。