近年、全国各地の警察や自治体が摘発する犬の多頭飼育崩壊ニュースと現在の状況は、依然として深刻さを極めています。環境省が公表する最新の動物愛護管理行政データによると、全国の自治体に寄せられる多頭飼育に関する苦情・相談件数は年間2,000件を超え、その約半数が一般住宅内で密かに進行している事案です。
レスキューに入った動物保護団体の活動日誌や報道取材の記録には、目を覆いたくなるような多頭飼育崩壊現場の悲惨な実態が克明に綴られています。糞尿が床一面に数十センチの高さまで堆積し、アンモニアガスが充満して長時間の立ち入りには防毒マスクを要する現場も珍しくありません。足の踏み場もない室内で、骨と皮ばかりに痩せ細った犬たちが群れをなし、皮膚病や重度の貧血、寄生虫感染に苦しんでいます。
事件が明るみに出るのは、強烈な異臭に対する近隣住民からの通報や、家賃滞納による立ち退き、あるいは飼い主が自宅で倒れて救急搬送された瞬間がほとんどです。外からは通常の民家に見える建物の中で、誰にも助けを求められないまま多数の命が極限の監禁状態に置かれています。