同社の財務を圧迫した最大の要因として挙げられるのが、スポンサーの域を超えた巨大スポーツ事業への投資だ。わかさ生活は2009年に日本女子プロ野球リーグの設立を発表し、事実上の単独親会社として運営資金の大半を長年にわたり拠出し続けた。女子野球の普及と選手たちの活躍の場を作るという志は高く評価されたものの、興行収入を大幅に上回る球団運営費や球場確保のコストは、重い負担となって同社にのしかかった。
さらに、女子野球を題材とした漫画『花鈴のマウンド』の制作・プロモーションなど、関連事業への資金投下も継続された。社会貢献への情熱が先行する一方で、年間数億円から数十億円規模の資金流出が長期化。企業経営・財務分析の観点から見ても、本業で得た利益を上回る支出が続き、最終的に赤字転落を招いた決定的な要因となったことは明白である。