制度を実際に利用した人々はどう感じているのか。
30代のシステムエンジニア、佐藤拓也さん(仮名)は2023年にマンボウサービスを利用した。「プロジェクトの炎上が続いて、朝起きられなくなった。でも『休職』という言葉の重さに踏み切れなかった」
彼は3週間のプログラムを経て職場に復帰した。「カウンセラーとの対話で、自分のストレス対処パターンが見えた。完全に仕事から離れるのではなく、つながりを保ちながら休めたのが良かった」
一方で、40代の営業職女性は異なる経験を語る。「形式的なカウンセリングで、本質的な問題である職場のハラスメントには触れられなかった。結局、復帰後に同じ問題に直面した」
制度の限界と個人差
精神科医の高橋良太氏は警鐘を鳴らす。「マンボウサービスは万能ではない。重度のうつ病や適応障害の場合、適切な医療的介入が必要だ。企業の制度だけで完結しようとすると、かえって症状を悪化させる危険がある」
制度の効果は個人の状態や職場環境に大きく依存する。画一的な対応では限界があるということだ。