ネット上の掲示板やSNSでは、時折「不死身の分隊長のエピソードは戦後の誇張ではないか」「本人の創作(嘘)が含まれているのではないか」という議論が巻き起こります。結論から言えば、戦闘行動と負傷の事実、米軍捕虜となった経緯は紛れもない史実であり、公式文書によって裏付けられています。
疑惑を持たれやすい主な理由は、戦後のエンタメ記事やまとめサイト等で「寝たら傷が治るドラクエ的体質」「銃弾を浴びても平然と歩き続けた」といった表現が一人歩きした点にあります。実際の舩坂は決して無敵のサイボーグではなく、激痛に悶え、意識を失い、死の淵を何度も彷徨っていました。自著『英霊の絶叫』においても、自身の超人性を誇示するのではなく、周囲の戦友たちが次々と凄惨な死を遂げていく地獄絵図と、己の無力さに対する慟哭が赤裸々に綴られています。
また、舩坂の突入を受けた米軍側の作戦報告書や捕虜記録にも、「全身に重傷を負いながら突入してきた狂暴かつ勇敢な日本兵」の存在が明確に記されています。当時の米軍キャンプ内でも彼の尋問記録は特異な事例として回覧されており、個人の虚言や誇張で片付けられるものではありません。