このシンプルな思考の重要性を長年発信し続けているのが、曹洞宗徳雄山建功寺の住職であり、環境デザイナーとしても国際的に活躍する舛野俊明氏だ。舛野氏は、現代人が抱える心の重荷のほとんどは、不要な執着と比較から生まれると説く。
「他人にどう思われるか」「過ぎ去った過去の失敗」「まだ起きていない未来への恐れ」。これらはすべて、心が目の前の現実から離れて浮遊している状態にほかならない。禅の庭を清めるように、心の中にある不要なゴミを一つずつ取り除くこと。所有することや良く見せることへの執着を手放すことこそが、揺らぎない心の平安を保つ真髄である。