ファンの間で熱い議論が交わされているのが、モデルとなった実在のロケ地に関する都市伝説だ。原作者の長谷川町子が愛した東京都世田谷区桜新町や、旧知の担当者と足を運んだとされる城南エリアの老舗大衆酒場がその候補に挙げられている。
「路地裏の赤提灯をくぐると、まるで波平さんが奥の小上がりで一杯やっているような錯覚に陥る」と語るのは、聖地巡礼に足繁く通う30代のファンだ。アニメの背景にひっそりと描かれる看板やダクトの形状、木札のメニューなど、細部に宿るディテールを紐解く作業は、愛好家たちにとって尽きない楽しみとなっている。