インターネット上の検索エンジンで波瑠の名前を打ち込むと、関連サジェストとして即座に浮上する「山口麻有」というフルネーム。この情報の出処を辿ると、2000年代後半から2010年代初頭にかけての匿名掲示板(2ちゃんねる等)に行き当たります。当時、ファッション誌『Seventeen』の専属モデルとしてティーンの間で頭角を現していた波瑠に対し、地元・東京都足立区の同級生や知人を名乗るアカウントから「本名は山口麻有」「中学時代はロングヘアだった」といった具体的な書き込みが複数投下されました。
この噂が決定的な信憑性を帯びるきっかけとなったのが、中学校の卒業アルバムと目されるモノクロ画像の流出疑惑です。そこには、現在のシャープなショートカットとは対照的な、胸下まで伸びる黒髪ロングヘアの少女が写っており、名札あるいはキャプション欄に「山口麻有」と記載されていました。目元や鼻筋のパーツ配置、笑った際の口元の特徴が現在の波瑠と酷似していたことから、ファンの間では「本人に極めて近い、あるいは同一人物である」という見方が一気に定着した経緯があります。
ただし、所属事務所であるホリ・エージェンシーならびに本人からの公式な肯定コメントは過去に一度も出されていません。芸能界では、本名が特定されることで一般人である親族の生活圏が脅かされるリスクを考慮し、「肯定も否定もせず沈黙を守る」という危機管理方針が採られるケースが少なくありません。報道関係者の取材でも、私生活に関する質問は厳格に制限されており、この「ノーコメントの継続」こそが、かえってネット上での確証バイアスを強化し続ける土壌となっています。