博多雑煮は具だくさんであることが特徴であり、使用される一つひとつの素材に新年の幸福を願う意味が込められています。
【博多雑煮の主な具材と込められた意味】
・寒ブリ:成長とともに名前が変わる出世魚。一年の商売繁盛や家族の立身出世を象徴します。
・かつお菜:「勝つ魚(勝男)」に通じる縁起野菜。漢字で「勝男菜」と書き、勝負運向上や厄除けを祈願します。
・里芋(小芋):親芋からたくさんの子芋がつくことから、子孫繁栄と家運隆盛を願います。
・金時人参:鮮やかな赤色が魔を祓い、輪切りや梅花型に飾り切りして新春の華やかさを演出します。
・紅白かまぼこ:紅白はおめでたい日の出を、半円の形状は初日の出を表します。
・干し椎茸:亀の甲羅に見立てた亀甲切りを施し、不老長寿を祈念します。
・丸餅:角が立たず「円満に年を過ごす」ことを意味し、博多では煮餅を用います。
博多特有のアブラナ科の葉野菜「かつお菜」は、肉厚の葉と縮れが特徴で、旨味を多く含んでいます。調理の際は、塩を加えた熱湯で30秒〜1分ほどサッと短時間で下茹でし、冷水に取って素早く色止めをして水気を絞ります。長く茹ですぎると特有の風味とシャキッとした歯ごたえが失われるため注意してください。
全国のスーパーなど福岡県外ではかつお菜の入手が難しいケースも少なくありません。その場合のかつお菜の代用野菜としては、葉に厚みがありアクが少ない小松菜が最も扱いやすく適しています。また、青菜特有の旨味と濃いコクを求めるならターツァイ(搯菜)や、ほろ苦さと甘みのバランスが良いちぢみほうれん草を選ぶと、本場のかつお菜に近い満足感を得られます。