大人になってから鼻に新しいほくろができたり、徐々に盛り上がってきたと感じた場合、単なる加齢現象だけでなく医学的なチェックが必要なケースがあります。紫外線(UV)の照射量が特に多い鼻部は、皮膚へのダメージが蓄積しやすい部位だからです。
皮膚科学において、良性のほくろ(母斑細胞母斑)と悪性腫瘍(メラノーマや基底細胞癌)を見分ける指標として広く用いられているのが「ABCDEルール」です。
- A(Asymmetry:非対称性):中心を基準にしたとき、左右の形がいびつである。
- B(Border:境界):輪郭がギザギザしていたり、周囲との境目がぼやけている。
- C(Color:色調):濃淡のムラがあり、黒、茶、赤、青などが混ざっている。
- D(Diameter:直径):短期間で直径6mm以上の大きさに達している。
- E(Evolving:変化):急激に大きくなる、急に膨らむ、出血や潰瘍を伴う。
特に鼻の頭や小鼻周辺は、日本人に比較的多く見られる「基底細胞癌」の好発部位でもあります。初期段階では黒いつやのある隆起として現れるため、自己判断で放置せず、皮膚科で拡大鏡(ダーモスコピー)を用いた非侵襲的な確定診断を受けることが安全管理の鉄則です。