青山通りを歩くと、なめらかなカーブを描くガラスフェードが陽光を反射して輝いている。1980年代末に誕生して以来、この建物は単なるビル以上の価値を持ち続けてきた。周囲の街並みが目まぐるしく変化する中で、その特徴的なシルエットは地域空間のアイデンティティそのものだったと言っていい。
しかし、2026年代半ばを過ぎ、都心部の建築物に求められる役割は劇的に変化した。耐震性の強化はもちろんのこと、エネルギー効率の飛躍的向上、さらには多様化した働き方への適応が必須となった。今回の改修プロジェクトは、都市空間の持続可能性をかけた極めて意欲的な試みだ。