ベストセラー作家として一躍脚光を浴びた斉藤氏が、なぜ安定した知名度を捨てて政界進出という過酷な道を選んだのか。その背景には、シングルマザーとしての当事者意識と、障害を理由に選択肢が狭まる社会構造への強い危機感がありました。
2010年、ハワイで長女を出産した斉藤氏は、未婚の母として娘を育てる道を選択。子育てと向き合う中で、育児支援の制度的ハードルや、障害を持つ親に対する周囲の無理解、さらには保育・教育現場における情報アクセスの格差を痛烈に実感します。「障害があっても、子どもを安心して育てられる社会をつくりたい」「声を上げられない人々の代弁者になりたい」という切実な思いが、政治への挑戦を決意させる決定打となりました。
夜の街で培った「人の痛みに耳を傾け、心を通わせる力」を武器に、福祉やダイバーシティの実現を目指して立ち上がった彼女の挑戦は、単なるタレント候補の出馬とは一線を画す明確な動機に裏打ちされていました。