自己愛性パーソナリティ障害(NPD)を抱える人々にとって、加齢は最大の天敵だ。彼らの自尊心は、他者からの絶え間ない賞賛や、自分が特別であるという万能感によってのみ支えられている。しかし、体力や外見の衰え、役職定年による社会的地位の喪失は、その支えを容赦なく奪い去る。
かつては「カリスマ」と呼ばれた人物が、ただの「気難しい老人」へと変貌していく過程は痛ましい。自己の特別性を証明する材料が失われたとき、彼らはしばしば激しい抑うつや、周囲への攻撃性を強める。周囲が自分を特別扱いしないのは「他人が無能だからだ」という認知の歪みが、彼らをさらに孤立させていくのだ。