多くのファンにとって、桜井和寿の「病気」と聞いて真っ先に頭に浮かぶのは、2002年に彼を襲った小脳梗塞だろう。
当時、Mr.Childrenは絶頂期にあり、ツアーの真っ最中だった。突然の病魔による活動休止。音楽界のみならず、日本中に激震が走った。幸いにも早期発見だったこと、そして懸命なリハビリの末に奇跡的な回復を遂げ、同年末には一夜限りのライブで復帰を果たした。
あれから四半世紀近くが経過しようとしている。脳の病気は再発のリスクが常に囁かれるものだが、桜井はその不安を自らの圧倒的なパフォーマンスでねじ伏せてきた。あの経験が、彼の死生観や音楽に対する向き合い方を決定づけたのは間違いない。