長年、世界第2位のコーヒー生産国であるベトナムだが、栽培されるロブスタ種は「安価で苦味が強い缶コーヒー用」と見下されがちだった。その固定概念を打ち砕いたのが、近年ベトナム各地で芽吹いた「ファイン・ロブスタ」運動だ。
標高の高い中部高原ダラク周辺の農園では、熟したチェリーのみをハンドピックし、精密な発酵プロセスを経た高品質ロブスタが生産されている。ナッツやダークチョコレート、時には熟したフルーツのような複雑なフレーバーを持つこの豆は、東京やロンドンの有名ロースタリーからも熱い視線を浴びる。ベトナムのカフェは今、自国で採れた極上の豆を自国の技術で淹れる、真の地産地消プレミアム時代を迎えた。