2010年代、サッカー日本代表の命運は間違いなく彼ら二人の足元に託されていた。トップ下という単一のポジションを巡り、メディアやファンは連日のように「本田か、香川か」という不毛な二者択一を議論し続けたものだ。だが、当事者たちの視線は全く異なる次元を捉えていた。
今回の対談で明かされたのは、ロッカールームで繰り広げられていた生々しい戦術議論の真相だ。パスの出し所、提示するタイミング、走るコース。互いの美学が衝突し、時には何日も言葉を交わさない緊張感が漂うこともあったという。しかし、ピッチに立てば阿吽の呼吸でゴールを陥れた。「アイツの動きは目をつぶっても分かった」と語る二人の表情には、過酷な激闘を戦い抜いた戦友特有の深い信頼がにじみ出る。