二人の出会いは、サッカーファンの間ではもはや語り草となっている「高校時代の伝説エピソード」に遡ります。舞台は石川県の強豪・星稜高校時代。相手チームのマネージャーをしていた美沙子さんに、本田選手が一目惚れしたことからすべてが始まりました。
練習試合の最中から彼女の存在に目を奪われていた本田選手は、試合終了のホイッスルが鳴ると同時に驚くべき行動に出ます。大差で勝利を収めた後、チームメイトが整列する中で本田選手は一人、相手ベンチへとスタスタと歩み寄り、面識のなかった美沙子さんに向かってこう言い放ったのです。
「俺と付き合ってくれ」
突然のストレートすぎる申し出に、美沙子さんは動じることなく「はい」と即答したといいます。相手校を圧倒した直後にマネージャーを奪い去っていくかのような漫画顔負けのドラマは、当時のチームメイトたちの間でも語り継がれる伝説となりました。
高校卒業後、本田選手は名古屋グランパスへ入団し、美沙子さんは保育士の道へと進みます。遠距離恋愛やプロサッカー選手の厳しい生存競争を経ても二人の絆が揺らぐことはありませんでした。そして2008年、本田選手がオランダのVVVフェンロへ移籍して半年後、22歳の若さで正式に入籍。未知の欧州挑戦という人生最大の賭けに出たタイミングで、美沙子さんは仕事を辞めてオランダへ渡り、異国での共同生活をスタートさせたのです。