誰もが自由に本を手に取れる環境は、歴史的にも決して当たり前の存在ではない。作家有川浩の大ヒットエンタメ小説を原作とした映画『図書館戦争』の作中では、本を読む自由と知る権利を守るために奮闘する図書隊の姿が描かれ、大きな話題を呼んだ。
検閲や情報統制の歴史を振り返れば、開架というオープンアクセス空間は民主主義の成熟度を測るバロメーターでもある。また、実店舗の書店数が減少傾向にある現代の出版業界にとっても、読者が予期せぬ書籍と遭遇する「発見の場」としての開架スペースは、出版文化の多様性を守る重要な砦として再評価されている。