備中高松城跡の現在の様子は、かつての泥沼の要害から、四季折々の自然と歴史が息づく「備中高松城址公園」として美しく整備されています。現地を訪れた際に絶対に見逃せない見どころを整理しました。
まず押さえておきたいのが、公園の中心に位置する本丸跡と清水宗治の首塚・胴塚です。城址碑の周囲には復元された内堀や水路が巡らされており、城がいかに水と密接に関わっていたかを肌で体感できます。
歴史の息吹を今に伝える最大のハイライトが、公園内の堀に自生する「宗治蓮(そうじれん)」です。1982年(昭和57年)の公園整備工事の際、地下深くから約400年前の蓮の種子が発掘され、見事に発芽・開花しました。宗治が命を散らした戦国時代の眠りから蘇ったこの蓮は、淡いピンク色の大輪を咲かせます。例年の見頃は6月中旬から7月下旬の早朝で、蓮池越しに望む本丸跡は絶好のフォトスポットとなっています。
また、公園入口にある備中高松城址公園資料館では、水攻めのジオラマや合戦図屏風の複製、城址から出土した武具・生活用具、清水宗治の遺品などが展示されており、合戦の全体像を直感的に理解する上で必見の施設です。
城址公園から南東へ約1.5kmほど離れた場所には、豊臣秀吉 水攻め 堤防跡(蛙ヶ鼻築堤跡)が現存しています。高さ数メートルの土手が断面構造とともに保存されており、秀吉軍の圧倒的な土木工事力を目の当たりにすることができます。