この湖が位置するのは、豊かな自然が手つかずのまま残る大雪山国立公園の最南端だ。周囲を深い針葉樹林に囲まれたカルデラ湖であり、その水質と静謐な環境は厳重に保全されている。環境省の指導のもとで徹底した環境管理が行われており、過度な開発を排した自然保護の先進地としても知られる。
ここにしか生息しない固有種「ミヤベイワナ」の存在も忘れてはならない。約1万5000年前の陸封によってこの湖だけに生き残ったサケ科の淡水魚であり、まさに「生きた化石」。厳冬期には厚い氷の下で静かに春を待つ彼らの存在が、この神秘的な然別湖の生命力を物語っている。