隣接するニセコ町や倶知安町がグローバルなリゾート開発に沸く中、蘭越町は「食と温泉、そして豊かな自然環境」という独自の立ち位置を崩していない。昆布温泉郷や湯の里地区など、豊富な温泉資源を抱える一方で、再エネ開発と環境保全のバランスをどう取るかは今なお重い課題だ。
町は全国に先駆けて、地下資源開発に関する厳しい事前協議条例を改定。事業者に対して詳細な環境影響評価と、事故発生時の無制限保証に近い免責条項の受け入れを義務付けた。開発をすべて排除するのではなく、地域の持続可能性を最優先とするルールを明確に設定した点に、今の蘭越町の強さがある。