バブルの余韻が残る90年代、テレビ画面のなかで圧倒的な華やかさを放っていた千堂あきほ。モデル出身のスタイルと芯のある美貌は、当時の若者たちの憧れの標的だった。連日のように撮影現場を駆け抜け、寝る間もないほどの多忙を極める日常。それが当時の彼女を取り巻く現実だった。
転機が訪れたのは、結婚そして出産という人生の大きな節目だった。都会の目まぐるしいスピード感や、常に他人の視線に晒される緊張感から一歩引き、子供たちを大自然のなかで伸び伸びと育てたいという強い思いが芽生える。突発的な決定ではなく、家族の将来を真剣に見つめ直した結果導き出された決断だった。