おばけが「かわいい」とされる文化的背景を探ると、そこには歴史的な視覚表現の変遷が存在する。日本においてその原点を作ったのは、間違いなく妖怪漫画の巨匠・水木しげるである。彼が描くゲゲゲの鬼太郎や妖怪たちは、不気味でありながらもどこか人間味があり、哀愁とユーモアを漂わせていた。
この「怖さと愛らしさの同居」という概念をグローバルなポップカルチャーへと昇華させたのが、映画監督のティム・バートンだ。ゴシックテイストの影の中にキュートな造形を忍び込ませる彼の異彩を放つスタイルは、現代のイラストレーターたちに計り知れないインスピレーションを与え続けている。