そもそも「バスジャック」という言葉は、英語で航空機などを乗っ取る行為を指す「ハイジャック(hijack)」を語源として生まれた和製英語だ。英語圏では「bus hijacking」と表現するのが一般的だが、日本では1970年代以降、報道機関や一般社会を通じて一気に定着した。
昭和から平成、そして令和に至るまで、日本国内でも日本列島を揺るがす重大な乗っ取り事件がいくつか発生している。走行中の車内という極めて限定された空間で繰り広げられる人質劇は、被害者の心理的トラウマのみならず、社会全体の安全神話を大きく揺るがしてきた歴史がある。